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最終更新日:2025-11-05

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タイトル Millimeter-Wave Directed Energy-Mediated Neural Cell Injury: Insights into Protein Degradation and Cell Injury Mechanisms
日本語タイトル ミリ波指向性エネルギーによる神経細胞損傷:タンパク質分解と細胞損傷のメカニズムに関する知見
著者 Golpich M, Yadikar H, Onigbinde S, Solomon J, Sandilya V, Adeniyi M, Zhu J, Mechref Y, Kobeissy F, Wang KK
所属 Center for Neurotrauma, Multiomics & Biomarkers (CNMB), Department of Neurobiology & Neuroscience Institute, Morehouse School of Medicine 資料区分 論文
雑誌名 Research Square 文献区分 原著論文・短報
発表年 2025 周波数区分 ミリ波(30GHz以上)
巻/ISSN(号):ページ rs.3.rs-7367389 研究区分 細胞研究
USA PubMed ID 40951271
論文情報入手日 2025-09-16 DOI 10.21203/rs.3.rs-7367389/v1
キーワード
概要 ミリ波指向性エネルギー(DE)は、通信および軍事用途でますます利用されているが、神経系への生物学的影響は未だ解明されていない。この研究は、モデルシステムとしてマウス神経芽細胞腫(N2A)細胞を用いた、34.14 GHzミリ波DEばく露による空間依存的な細胞および分子への影響を調べた。N2A細胞をミリ波DEに48時間ばく露し、中心(直接ばく露)、周辺(周辺ばく露)、および対照の3つの領域を設定した。形態変化は顕微鏡観察により評価し、生存率および膜完全性はMTTアッセイおよびLDHアッセイで評価した。細胞骨格タンパク質分解(αII-スペクトリン、ビメンチン)はウェスタンブロット法により測定した。ラベルフリーLC-MS/MSプロテオミクス、遺伝子オントロジー(GO)、Ingenuity Pathway Analysis(IPA)、およびPathway Studioを用いて、全体的な分子応答を定義した。その結果、中心部でばく露した細胞は、壊死と一致する重度の形態学的破壊、生存率の低下(p < 0.0001)、およびLDH放出の増加を示した。ウェスタンブロット法では、αII-スペクトリンとビメンチンのタンパク質分解の増加が明らかになった。プロテオームプロファイリングにより、中心部で180種類以上の調節異常タンパク質が、周辺部で34種類の調節異常タンパク質が同定され、細胞骨格の組織化、ミトコンドリア機能、およびRNAプロセシングに影響を与えていた。GOとIPAは、翻訳および細胞運動の阻害を伴う、アポトーシス、小胞体ストレス、および壊死経路の活性化を示唆した。経路マッピングにより、DEによって変化したタンパク質は神経変性および損傷関連プロセスと関連していた。ミリ波DEばく露は、末梢領域におけるストレス適応から、直接ばく露領域におけるタンパク質恒常性の崩壊および構造破壊に至るまで、段階的な細胞損傷を引き起こす。これらの調査結果は、ミリ波の安全基準の再検討を支持するものであり、神経変性メカニズムとの類似点を浮き彫りにしている、と著者らは結論付けている。