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最終更新日:2025-12-03

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タイトル Investigating Glial Fibrillary Acidic Protein Expression and Cell Morphology in a Rat Brain Following Exposure to a Weak Electromagnetic Field and Nitric Oxide Modulation During Development
日本語タイトル 発達中の弱い電磁界と一酸化窒素の変動へのばく露後のラットの脳におけるグリア線維性酸性タンパク質の発現および細胞形態に及ぼす影響の調査
著者 Sissons SM, Murugan NJ, Dotta BT
所属 Behavioural Neuroscience, Laurentian University 資料区分 論文
雑誌名 Neuroglia 文献区分 原著論文・短報
発表年 2025 周波数区分 低周波(0Hz-300Hz)(50/60Hzを除く)
巻/ISSN(号):ページ 6 (2): 21 研究区分 動物研究
Canada PubMed ID
論文情報入手日 2025-08-01 DOI 10.3390/neuroglia6020021
キーワード neurodevelopment; nitric oxide; electromagnetic fields; GFAP expression; rat brain
概要 一酸化窒素(NO)と電磁界は、中枢神経系の機能や構造に影響を与えることが報告されている。この研究は、NO調節と電磁界ばく露が神経発達、グリア線維性酸性タンパク質(GFAP)の発現、および細胞形態に及ぼす影響を調べるため、Wistarラットを用いた周産期電磁界ばく露に関する先行研究を更に発展させた。ラットに出生3日前から出生後14日間、生理食塩水、1 g/L L-アルギニン(LA)、または0.5 g/L N-メチルアルギニン(NMA)を投与し、同時に7 Hzの正弦波磁界(強度:0 nT、≤50 nT、500 nT)にばく露した。下視丘、扁桃体、海馬、大脳皮質などの領域におけるGFAP発現と細胞形態は免疫組織化学法を用いて解析した。その結果、GFAPの形態と発現に有意な変化が認められた。磁界ばく露による主要な影響は右側腹内側視床下部にみられ、ばく露群ではGFAP陽性細胞の枝分かれ長が対照群と比較して有意に増加していた[t(32) = −2.52, p = 0.017]。海馬では、LA投与群において右歯状回におけるGFAP発現が対照群と比較して有意に減少していた[t(23) = 2.37, p = 0.027]。また、左側CA2海馬では、磁界ばく露による性差が認められ、ばく露群の雄は非ばく露群の雄と比較して有意な差を示した[t(15) = −2.90, p = 0.011]。これらの結果は、磁界ばく露、性別、NO調節が複雑に相互作用し、発育中のラット脳において領域特異的なGFAP発現の変化を引き起こすことを示唆している、と著者らは結論付けている。