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最終更新日:2025-12-03

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タイトル Low frequency magnetic field exposure and neurodegenerative disease: systematic review of animal studies
日本語タイトル 低周波磁界ばく露と神経変性疾患:動物研究の系統的レビュー
著者 Stam R
所属 Centre for Sustainability, Environment and Health, National Institute for Public Health and the Environment 資料区分 論文
雑誌名 Electromagn Biol Med 文献区分 総説
発表年 2025 周波数区分 商用周波(50/60Hz)
巻/ISSN(号):ページ Onliine 研究区分 動物研究
The Netherlands PubMed ID 40754996
論文情報入手日 2025-08-01 DOI 10.1080/15368378.2025.2540435
キーワード Magnetic fields; animal models; low frequency; neurodegeneration; occupational exposure.
概要 疫学研究では、低周波磁界への職業ばく露と運動ニューロン疾患やアルツハイマー病の発症との関連性が示唆されている。パーキンソン病については関連性が見られず、多発性硬化症については証拠が不十分である。低周波磁界が神経変性疾患の発症や進行に及ぼす影響を動物モデルを用いて研究することで、因果関係やそのメカニズムに関するより確実な証拠が得られる可能性がある。このレビュー論文の著者は、ヒトの神経変性疾患に関連する行動学的および神経解剖学的変化に及ぼす低周波磁界ばく露の影響に関する動物実験を対象とした査読付き研究論文を系統的に検索・レビューした。その結果、健常動物を用いた実験研究では、低周波磁界ばく露とアルツハイマー病に関連する神経病理学的変化との間に因果関係があることを支持する証拠は認められなかった。しかし、運動ニューロン疾患、多発性硬化症、パーキンソン病に関する研究は数が限られており、結論を導くには不十分であった。一方、既存の神経変性疾患動物モデルを用いた実験研究では、低周波磁界ばく露が認知症(アルツハイマー病を含む)、多発性硬化症、パーキンソン病に関連する行動学的および神経解剖学的異常に対して治療効果(有益な効果)を示す可能性が示唆された。また、運動ニューロン疾患モデルでは、疾患の進行に影響を与えないことが示された、と著者は報告している。