タイトル |
Pilot questionnaire survey shows the lack of diagnostic criteria for electromagnetic hypersensitivity: a viewpoint
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日本語タイトル |
予備的アンケート調査で電磁過敏症の診断基準が不足していることが判明:ある視点
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著者 |
Leszczynski D
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所属 |
Department of Biochemistry and Biotechnology, University of Helsinki
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資料区分 |
論文
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雑誌名 |
mHealth
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文献区分 |
原著論文・短報
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発表年 |
2025
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周波数区分 |
全範囲
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巻/ISSN(号):ページ |
11: 35
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研究区分 |
その他
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国 |
Finland
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PubMed ID |
40755938
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論文情報入手日 |
2025-07-16
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DOI |
10.21037/mhealth-25-4
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キーワード |
Electromagnetic hypersensitivity (EHS); biomarkers of EHS; idiopathic environmental intolerance attributed to electromagnetic fields (IEI-EMF).
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概要 |
ワイヤレス通信機器とネットワークは現在、人々の生活環境に広く普及している。これらの機器やネットワークから放出されるマイクロ波に過敏症であると主張する人もいる。一般的に、この過敏症は電磁過敏症(EHS)またはマイクロ波病と呼ばれている。しかし、ばく露とEHS症状との関連は科学的に証明されていないため、この過敏症は「電磁界を原因と考える本態性環境不耐性(IEI-EMF)」とも呼ばれている。世界保健機関(WHO)は、この過敏症を疾病として、あるいはワイヤレス放射へのばく露によって生じるものとして認めていない。ワイヤレス放射への過敏症を検出するための医学的検査は存在しない。医師は、ワイヤレス放射に過敏症であると主張する人々への対応について教育を受けていない。しかしながら、ワイヤレス放射ばく露に過敏症であると自認する人の中には、医師やその他の医療専門家による医学的診断を受けていると主張する人もいる。このプロジェクトは、ワイヤレス放射への過敏症の診断基準の欠如と、過敏症自訴者の一部が主張する医学的診断との矛盾を調査した。 142名の感受性があると自認する人々への質問票回答を分析した結果、現時点ではワイヤレス放射ばく露に対する感受性を診断することは不可能であることが示唆された。主張されている医学的診断は、感受性があると自認する人々が提示した逸話的な証拠に基づいているように思われる。場合によっては医学的検査が行われたが、これらの検査にはワイヤレス放射ばく露に対する人の感受性を検出できるという科学的証明がなかった。ワイヤレス放射に対する感受性の存在の証明は依然として不十分である。しかし、論理的に、また他の環境ストレス要因との類推から、ワイヤレス放射に対する個人の感受性は存在する可能性が高い。ワイヤレス放射にばく露されたボランティアでの誘発研究だけでは明確な答えが得られないようであるため、ボランティアで制御されたワイヤレス放射ばく露を用いた誘発法と生化学的方法の両方を用いたさらなる研究が、EHSの診断バイオマーカーを発見するために必要である、と著者は結論付けている。
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