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最終更新日:2025-07-01

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タイトル Exploring the influence of Schumann resonance and electromagnetic fields on bioelectricity and human health
日本語タイトル シューマン共鳴と電磁界が生体電気とヒトの健康に及ぼす影響の探求
著者 Nelson I
所属 Department of Life Sciences, University of Coimbra 資料区分 論文
雑誌名 Electromagn Biol Med 文献区分 総説
発表年 2025 周波数区分 低周波(0Hz-300Hz)(50/60Hzを除く)
巻/ISSN(号):ページ Online 研究区分 その他
Portugal PubMed ID 40394813
論文情報入手日 2025-05-16 DOI 10.1080/15368378.2025.2508466
キーワード Extremely low frequency electromagnetic frequencies; Schumann resonances; bioelectricity; cell biology; electromagnetic fields; resting membrane potential; voltage gated calcium channels.
概要 このレビュー論文の著者は、電磁界と生物系との関係を考察し、特に7.83 Hzのシューマン共鳴(SR)をはじめとする超低周波(ELF)電磁界の影響に焦点を当て、以下のように論じている。細胞やタンパク質は、地球の電磁界に自然に存在する周波数を利用するように進化してきたと考えられ、これが細胞のエネルギーレベルを高め、静止膜電位(RMP)に影響を及ぼす可能性がある。したがって、SRの変化または不在は、生物全体の機能に悪影響を及ぼす可能性がある。遺伝子とは独立して生体電気が健康状態を調節することが示されており、電磁界周波数を制御的に適用することで、特定の種類のがんやRMPに影響を与える疾患の治療に利用できる可能性が示唆されている。研究によれば、ヒトの脳波活動はSRに大きく依存しており、大気中の電磁周波数と脳活動の間に相関関係があることが示唆されている。SRを含むELFは、細胞内のカルシウム流入/流出を調節すると考えられ、これはおそらく、細胞シグナル伝達や様々なプロセスの調節に重要な役割を果たすイオンチャネルの挙動に影響を及ぼす、界に敏感な分子またはラジカルペアを介した間接的なメカニズムを介していると考えられる。また、最終的には活動電位の発生につながる一連の分子イベントを引き起こし、意識や行動に影響を与える可能性がある。大気中の電磁周波数がヒトの脳波活動に及ぼす影響、細胞内カルシウム流入・流出の調節、そして細胞のエネルギーレベルやRMPへの潜在的な影響は、ELFが生物系において重要な役割を担っていることを浮き彫りにしている。しかしながら、これらのメカニズムとヒトの健康と福祉への影響を完全に理解するには、さらなる研究が必要である、と著者は結論付けている。