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最終更新日:2024-04-26

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タイトル Mobile phone use and brain tumour risk - COSMOS, a prospective cohort study
日本語タイトル 携帯電話使用と腫瘍リスク- COSMOS、前向きコホート研究
著者 Feychting M, Schüz J, Toledano MB, Vermeulen R, Auvinen A, Harbo Poulsen A, Deltour I, Smith RB, Heller J, Kromhout H, Huss A, Johansen C, Tettamanti G, Elliott P
所属 Unit of Epidemiology, Institute of Environmental Medicine, Karolinska Institutet 資料区分 論文
雑誌名 Environ Int 文献区分 原著論文・短報
発表年 2024 周波数区分 高周波(300kHz-30GHz)
巻/ISSN(号):ページ 185: 108552 研究区分 疫学研究
Sweden PubMed ID 38458118
論文情報入手日 2024-03-01 DOI 10.1016/j.envint.2024.108552
キーワード Brain neoplasms; Cell phones; Cohort study; Electromagnetic fields; Non-ionizing radiation; Radiofrequency fields.
概要 新たな世代の携帯電話技術はそれぞれ、高周波電磁界ばく露からの潜在的発がん性についての議論を生じてきた。携帯電話の長期的およびヘビーな使用について結論を出すには入手可能な証拠は不十分で、記憶想起バイアスや選択バイアス、または粗雑なばく露評価によって制限されてきた。「携帯電話と健康についてのコホート研究(COSMOS)」は、これらの欠点を克服するように特にデザインした。このコホート研究では、デンマーク、フィンランド、オランダ、スウェーデン、英国で2007-2012年に参加者を募集した。ベースラインの質問票では、生涯の携帯電話使用歴を評価した。参加者は人口集団ベースのがん登録を通じて追跡し、追跡期間中に神経膠腫、髄膜腫、聴神経鞘腫の症例を同定した。ベースライン時の自己申告データおよび事業者が記録した客観的情報に基づき、回帰較正法を通じて携帯電話の通話時間の推定値を調整することで、ばく露の非差異的誤分類を低減した。生涯の携帯電話使用歴に関連した、神経膠腫、髄膜腫および聴神経鞘腫についてのハザード比(HR)および95%信頼区間(CI)を、基礎となる時間スケールとしての到達年齢を用いたCox回帰モデルで推定し、国、性別、学歴、婚姻状態で調整した。その結果、参加者264,574人から1,836,479人‐年のデータを得た。7.12年の中間フォローアップ時、神経膠腫149人、髄膜腫89人、超神経腫29人の症例が診断された。回帰‐較正した累積通話時間100時間あたりの調整後のHRは、神経膠腫で1.00(95% CI = 0.98-1.02)、髄膜腫で1.01(95% CI = 0.96-1.06)、聴神経鞘腫で1.02(95% CI = 0.99-1.06)であった。神経膠腫では、回帰‐較正した累積通話時間1908時間超(99パーセンタイルのカットポイント)での調整後のHRは1.07(95% CI = 0.62-1.86)であった。15年以上の携帯電話使用は腫瘍のリスク上昇と関連していなかった;HRは神経膠腫で0.97(95% CI = 0.62-1.52)であった。これらの知見は、携帯電話使用の累積量は神経膠腫、髄膜腫または聴神経鞘腫の発症リスクと関連していないことを示唆している、と著者らは結論付けている。