タイトル |
Low-power millimeter wave radiations do not alter stress-sensitive gene expression of chaperone proteins.
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日本語タイトル |
低電力60GHzばく露はシャペロンプロテインのストレス感受性遺伝子発現を変化させない
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著者 |
Zhadobov M ; Sauleau R ; Le Coq L ; Debure L ; Michel D ; Le Drean Y
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所属 |
Institute of Electronics and Telecommunications of Rennes; University of Rennes 1
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資料区分 |
論文
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雑誌名 |
Bioelectromagnetics
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文献区分 |
原著論文・短報
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発表年 |
2007
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周波数区分 |
ミリ波(30GHz以上)
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巻/ISSN(号):ページ |
28: 188-196
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研究区分 |
細胞研究
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国 |
France
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PubMed ID |
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論文情報入手日 |
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DOI |
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キーワード |
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概要 |
本研究は、60GHzの低電力ミリ波(MMW)が、ヒト脳細胞の分子シャペロン、具体的にはクラステリン(CLU) とHSP70、のストレス感受性遺伝子発現に与える一連の影響に関する実験結果を報告する。ばく露周波数は、近い将来、家庭用および業務用無線ローカルエリア網(WLAN)を含む新しい民生用広帯域無線通信システムに用いられることを考慮して決定した。60GHz付近の周波数は地球大気で大きく減衰する。そのような放射は新しい環境因子である。V-band (50-75 GHz) で動作するばく露システムが細胞ばく露用に開発された。U251- MG グリア細胞株に対し、様々なばく露時間(1-33 h)、2通りの電力密度(5.4μW/cm2または0.54 mW/cm2)のミリ波のばく露あるいは擬似ばく露を行った。遺伝子発現は多段階プロセスであるので、2つのレベルにおけるシャペロンプロテイン誘導を分析した。まず、ルシフェラーゼ・レポーター遺伝子を用いて、転写因子 (TF)の活性および遺伝子プロモータ活性への影響を調べた。次に、RT-PCRとウェスタンブロットアッセイ法を用いて、ミリ波ばく露が、RNAの蓄積や翻訳、または、たんぱく質安定性に変化を与えるか否かを確かめた。実験した全てのばく露期間および電力密度に関して、実験データは、対象としたストレス感受性遺伝子の遺伝子転写、mRNAおよびタンパク質量に有意な修飾がないことを示した。この研究の主要な結果は、低電力60GHzばく露は、シャペロンプロテインのストレス感受性遺伝子発現を修飾しないことを示唆している。
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